宇宙大規模構造進化研究部門│愛媛大学 宇宙進化研究センター

ニュース

“銀河と巨大ブラックホールの共進化”を探る

谷口センター長が筑波大学で開催された “巨大ブラックホールと銀河の共進化”の研究会で総括講演を行いました。

宇宙には銀河が1000億個もありますが、その中心核には巨大ブラックホールがあると考えられています。不思議なことに、銀河と巨大ブラックホールの質量比はほぼ1000:1になっていますが、その理由は全くわかっていません。そもそも、銀河と巨大ブラックホールのサイズは10桁も違います(巨大ブラックホールの方が10桁小さい)。これだけサイズが違うのに、銀河と巨大ブラックホールはどうして、共に進化してきたのでしょうか?研究者としては、どのようなメカニズムがこれらを結び付けているのかを明らかにしていく必要があります。 この研究テーマは国際的に見ても大きな注目を集めています。筑波大学で開催された研究会では、日本がこの分野をリードするプランについて熱い議論が闘わされました。今のところ、銀河と巨大ブラックホールの共進化の秘密を誰も理解していません。 私たちはこの秘密を是非とも解明したいと考えています。今後とも、日本の研究グループの活動にご支援いただければ幸いです。

なお、銀河と巨大ブラックホールの共進化の簡単な説明は

  『クェーサーの謎』 (2004年、講談社ブルーバックス)
にあります。より詳しい説明は
  『銀河進化論』 (2009年、プレアデス出版)
にあるので、ご覧いただければ幸いです。
2010年2月18日から20日に期間、筑波大学・計算科学研究センターで開催された「銀河と巨大ブックホールの共進化」研究会で総括講演を行う谷口センター長。